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サラ金の歴史 非対称性を乗り越えて

Twitterでのきっかけで小島庸平著「サラ金の歴史」を知って、読んでみました。

一言でいえば大変読みやすく、現代の状況までフォローされており消費者金融の勃興から成長、衰退そして成長という流れがわかります。

自分も子供のころ武富士のティッシュをスーパーから散々もらっていたことを思い出しました。この本を読めばなぜスーパーにあんなにポケットティッシュが無料配布(というか箱で大量においてある)されていたかわかります。主婦層、女性層に融資間口を拡大していっているからでした。

サラ金と聞くと悪いイメージがとめどなくわいてきます。しかし需要と供給の関係から発生しているわけで、悪意をもって創業、運営していたわけではありません。

この本の紹介ができるまで金融知識が自分にはないのですが、消費者金融を立ち上げた創業者がどうやってここまで大きく育ててきたのかという歴史がたくさん詰まっています。

その中でよく出てきた言葉、「情報の非対称性」が非常に頭に残ります。これをできる限り対等にすることでリスクを減らす、有利にすることがこの業界の大きな課題でした。

簡単に言えば、お金を貸す相手の与信情報がない中で、どこまで貸せるのか、貸しても良いのかなどの情報を貸し手が得られないということです。悪意をもって借りられれば貸し倒れリスクとなります。この相手の与信情報を得るコストが非常に重くなっていました。

その借り手の選定を外部に持たせてうまくリスクヘッジできていたのだなと思います。外部に持たせるというのは、団地に住んでいるとか、公務員だとかそういうある種のふるいにかかっている人をそのまま対象にしているということです。

そして彼らは高度経済成長期に三種の神器など高価か家電を月賦で購入しており、その支払いに苦慮していた。そういうニーズをしっかりと把握していった。むやみやたらに人に貸していたわけでは無かったのですね。

この情報の非対称性というのは自分たちの商売にも当てはまる気がします。自分は製造業になりますが、販売相手との情報の非対称性があります。この格差によって不当に価格を下げられたりすることが往々にしてあります。

この差を埋めることが対等な関係につながります。ここを自分は愛嬌とかいわゆる人懐っこさで埋めていた気がします。ただそれもうまくいかないわけで、まず情報戦で負けてはいけないこれにつきます。今までは情報上位者に頼っていましたがこちらから、販売相手の先に行かなければなりません。

今のご時世信頼関係では商売はなかなか難しく、価格があっての信頼関係という状態です。価格はともかく信頼関係は情報の非対称性で埋める方がかえっていいのかもしれません。

信頼関係は人によって変わりますし、情報は人に依存しませんから。

少し話は自分のことに飛びましたが、この本のサラ金の独特の歴史はとても興味深く読めました。金融という参入障壁が低い業界でどうやって武富士、アコム、レイク、プロミスという大手が作り上げられたかそれも、自分のいる業界と照らし合わせて参考になることが多いと思います。

日本の高度経済成長期から失われた20年、現代にいたるまでの景気動向も同時に消費者金融との関係は切っても切れぬ関係でそのあたりの知識もわかりやすく入ってきます。

自分は図書館でたまたま見つけて読みました。買っても良かったかなと思える本です。

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ダイエットと軽い筋トレでシュッとすることを目指しています。