自閉症スペクトラムの独特さというのは人それぞれです。また定型発達との境目も明確にはできません。
特有の表現の代表的なものとして並べるというのがあります。
我が子も例にもれず並べるのが大好きです。並べ方もそれぞれバリエーションがあって縦一列にトミカを並べたり、駐車場さながらに向かい合わせに並べたりしています。
自閉症スペクトラムと診断された当初はその光景をみると複雑な思いがしたのを覚えています。
今はその並べることについて、特別な感情を持つことは殆どありません。また並べてるんだね。みたいな感じです。
きれいに並んでてていいねなんて思ったりもします。
プラレールのレールの組み方が独特
中でもプラレールの並べ方はちょっと自分でも見たことがない感じで、素直にすごいなと思いました。
プラレールっていうのは、普通の組み方をすると基本的には周回するように並べますよね。
電動で動かしてグルグル動くのを見るのも楽しみです。タカラトミーの紹介映像やイオンなどの展示プラレールを見ても、周回するように作られています。
我が子は周回するように作ることもありますが、基本はそうではありません。
部屋の端から端まで周回せず一本でレールを組むことが多いです。その一本は途中曲がったり、ポイントで分岐したり、駅があったりします。
それを見たときに本格派か!と思ってしまいました。本物の電車は周回せず、点と点を結ぶように線路があります。
その本物を切り取ったかのようなレイアウトに見えるんです。これって自閉症スペクトラムの子特有なのかはわかりませんけれど、目で見た本物の電車や線路を想像して作っているのかなと思います。
こうでなきゃいけないっていう事はない
プラレールって周回コースを作らずに組んでみると思いの外楽しいことに気づくはずです。
絶対に周回コースを作らないといけないってわけではないですよね。このブレイクスルーは本当に新鮮でした。
我々大人が手伝うとどうしても説明書通り、型どおりにぐるぐる周るコースを作ってしまいがちです。
始点、終点があると当然ですが、プラレールを走らせて眺めて遊ぶということはできません。すぐに止まってしまいます。でも敢えて電源を入れずに手で動かして遊んでいるかはわかりませんが、手で動かして本物を追求しているのかなとも思ってしまいます。
どこか親バカな視点も入っていると思いますけど、こういうレイアウトも魅力的だと思います。
特徴を悲観せずに魅力的にみる
どうしても自閉症スペクトラムの症状というのは、病気の発現のような印象を持ってしまいます。飛び跳ねたり、手をバタバタしたり、物を並べたり。
でもそれは病気ではありません。これを見てハァハァとため息を付いていたら病んでしまいます。どこかでこういうものだもんなと思うポイントが出るはずです。
何でしょう、特有の症状を楽しめといのは語弊がありますが、魅力的な物として見れば違ったもの(個性かな?)として捉えられることもあると思います。
もちろんいいことばかりではないのはそうです。人前でパニックになったり、大きな声でわーわー言ったりそれを魅力的だとか、個性!とかは言えませんけどね。人に迷惑をかけない、そうではない部分についてはそういう味方もあっていいのかなと。
最近になってようやくそう思えるようになりました。